迷走するレスター…前半戦終えるも最適解は見えず
歯車が噛み合わない＿＿＿＿＿
十八番のカウンターは鳴りを潜め、
堅守が崩されてはそのまま失点を重ねての敗戦が続く。
粘り強く守ってから、僅かなチャンスを決め勝負強く勝ち点を重ねた昨季。
そんなクラブであった事が嘘のように、結果を残せていない。
「優勝した事は忘れなければならない。
フットボールは分からないものだね。
英雄になったかと思えば、一瞬で全てを失ってしまう事もある。
今は苦しい状況を過ごしているが、
それでもレスターでの時間を楽しめているよ。」
指揮官ラニエリはそう会見で語り、
チームの現状を憂いながらも、現実に目を向けて戦う重要性を示した。
5勝6分10敗 15位
第21節を終えたレスターのリーグ順位だ。
シティに快勝するなどポジティヴな試合もあったものの、
チェルシー、ユナイテッド、リバプールらには敗北を喫しては
格下とも取れる相手に勝ち点をこぼし、敗北を重ねる。
特に今季のレスターはアウェイに弱く、
勝ち点21のうちアウェイでは6ポイントしか奪えていない。
エース・ヴァーディの不調にマフレズのフィットネス低下、
堅守を支えたフート、モーガンが相手に研究されるなど
チーム不調の原因は多く挙げられるだろうが、
その最たる要因として、ラニエリ自身チームの最適なバランスを
見出せていない事にあるだろう。
ツィーラー、エルナンデス、メンディ、ムサそしてスリマニ。
各ポジションに実力者を配する事で戦力値は底上げされたはずだったが、
新戦力が軒並みフィットに問題を抱える事で状況は一変。
カンテの後釜として期待されたメンディは第2節で早々に離脱し、
代役のアマーティに全てを担わせるのはあまりにも酷と言うものだった。
マフレズと共に両翼の切り札とされたムサは持ち味を発揮できず、
新たな得点源として、またクラブ市場最高額の加入選手として重責を担う
スリマニも結果をコンスタントに残せない。
ラニエリは試合毎に布陣を変えては最適なバランスを模索したが、
前半戦を終えた今でさえ、その最適解は見いだせていない。
後半戦に向けて、”残留”という明確な目標を以て残りのシーズンは闘う。
そして決勝トーナメントに進出している夢の舞台、”CL”。
ラニエリ自身はポジティブな時間を過ごせているのなら、
チームが正しい方向へと進める可能性は残されている。
マフレズとスリマニがアフリカ・ネーションズカップ参加の為
チームを離れてしまっているのは大きな痛手ではあるものの、
メンディら負傷離脱組が戻ってきている事は嬉しいニュース。
「これから」と言うには時間は余り残されていないものの、
チームとして攻守のバランスを見出せれば状況は好転するはずだ。
この冬の市場でチームの救世主を獲得するのか、
それとも現状のチーム構成で最適な戦術を構築するかはわからないが、
後半戦のレスターには1試合も落としていい試合はない。
全ての試合でファイトし、現実的な戦いをする事が求められる。
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Matthew |
