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完璧にデザインされたマンチェスター・シティ

マンチェスター・シティ 6

25′ セルヒオ・アグエロ
31′ ガブリエル・ジェズス
35′ セルヒオ・アグエロ
48′ ダビド・シルバ
75′ セルヒオ・アグエロ
84′ テレンス・コンゴロ(OG)

 

ハダースフィールド 1

43′ ヨン・スタンコヴィッチ

 


連覇に向け最高のスタートを切るシティ

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新戦力こそマフレズのみに留まったマンチェスター・シティだが、

グアルディオラの哲学が浸透したチームを鑑みれば補強の必要性は感じられない。

攻守に完成度が高く、あらゆるプレーがインテリジェンスで彩られている。

グアルディオラという芸術家が描いたフットボールを、

シティの選手達は完璧に体現していると言っていいだろう。

ハダースフィールドとしては前節チェルシーとの開幕戦を0-3で落とし、

早くも昨季に続いての残留に向け不安を残す状況となっている。

強豪相手なだけに連敗は想定内かもしれないが…

これからの試合に向け、少しでもポジティブな要素を持ち帰りたい試合だった。


必然だったゴールキックからの先制点

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25分にシティはアグエロのゴールで先制点を奪う事に成功した。

エデルソンの素晴らしいゴールキックが相手DFライン裏のスペースに抜け、

ボールを完璧にコントロールしたアグエロは慌てて飛びだしたGKヘイマーの頭上を

いとも簡単に破ってネットを揺らしている。

このゴールキック時の一連のシーンは、全てのプレーを効率的に行おうとする

グアルディオラ流のプレーメカニズムが大きく作用している。

元々グアルディオラはGKやFK時に大きくボールを蹴り出し、

イーブンボールによる競り合いにチャンスを賭けるようなギャンブルは行わない。

(そもそも、競り合いによるチャンスの創出が出来るスカッドを想定してすらない)

その為エデルソンの蹴るゴールキックはDFラインへのショートパスが大半で、

そこから2CB+アンカーのトライングルを駆使しながらビルドアップを始めるのだ。

そこでハダースフィールドはDFラインを大きく押し上げ、

シティ陣内に選手全体を押し込むようにポジショニングしていた。

高い位置からプレッシングを仕掛けチャンスに繋げる___

ハダースフィールドの狙いは明確で、確かに合理的でもあるのだが、

それこそ、ペップ・グアルディオラが待ち望んでいた形だったのかもしれない。

ハダースフィールドの2CBに対してG.ジェズスとアグエロは数的同数だった。

意図的にジェズスが低い位置、アグエロが左寄りにポジションを取る事で

ハダースフィールドのCBはマンマークに近い形でつかざるを得ず、

またそれに伴いCB同士が前後に離れカバーしづらい位置を取らされる。

あとは簡単な話で、ジェズスとアグエロに釣り出され空いたスペースに

エデルソンが完璧な弾道を送り出すだけ。

ハダースフィールドの左サイド寄りに”空けられた”スペース目掛けアグエロが突っ込み、

あとは彼が冷静なプレーで得点をもたらした。

美しく、しなやかで、洗練されたゴールキックだったと言えるだろう。


システム変更に戸惑わない柔軟なスカッド

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開幕戦は4-3-3のシステムでアーセナルとの試合を制したが、

この試合でグアルディオラは3-5-2を採用している。

ストーンズ、コンパニ、ラポルトの3CBは技術とフィジカルに秀でた組み合わせで、

ハダースフィールドの特徴でもある”全員守備・全員攻撃”に合わせ

中盤での主導権を握ろうとした狙いもあるかもしれない。

ともあれ、見事なまでにシティは試合をその手中に収めたと言っていいだろう。

ミスらしいミスは殆どなく、ビルドアップもスムーズで効果的。

昨季は唯一のスコアレスドローに終わったハダースフィールド相手に

得点を奪うのは時間の問題でしかなかった。

特に3CBからワイドに開いたメンディやシウバへの展開が冴え渡る。

自身に満ち溢れたフィードで局面を進め、敵陣へと進出するプレーには一切の無駄が無い。

アグエロとジェズスの連携も向上し、

柔軟なポジショニングとフィニッシュの形が大量得点に繋がったと言える。


ブレイク必至のバンジャマン・メンディ

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昨季のほとんどを棒に振る重傷を乗り越え、彼は帰ってきた。

開幕戦では2アシストで結果を残し、この試合でも2アシストを成し遂げている。

規格外の推進力でボールを運び、状況を打開するプレーは彼の最大の魅力だ。

ダイナミズム溢れるドリブルからジェズスの得点を引き出しかと思えば、

左サイドから素晴らしいクロスをアグエロに折り返しハットトリックをプレゼント。

この日の主役はセルヒオ・アグエロだったと思うが、

彼の存在ぬきにこの試合を語る事は不可能だ。

ハダースフィールドがこの試合最も手を焼いたのは彼だったのかもしれない。

それくらいの印象を持つほど、彼のプレーには自信と迫力が感じ取れた。

今季ブレイク必至、再起を遂げた左サイドの重戦車メンディから目を離してはいけない。


憂いはフェルナンジーニョの代役程度

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今のシティに死角という死角は存在していない。

攻守ともに高度に洗練されたプレーを披露しており、

グアルディオラの哲学を吸収しつつ成長を強いられた昨季よりも余裕がある。

W杯を経験した選手が多く、早々にデ・ブライネが長期離脱したのは誤算だっただろうが、

それに動じるほど選手層に不安を抱えているわけでもない。

唯一と言っていいのがフェルナンジーニョ以外にアンカーの人材がいないこと。

プレシーズンにはストーンズをアンカーで試しているものの

計算が立つバックアッパーは今の所ギュンドアンくらいなもの。

高い戦術的インテリジェンスが要求されるポジションなだけに人も選ぶ。

33歳と年齢的にもピークを迎えるフェルナンジーニョが負傷する事になれば、

システムやゲームプランの変更を余儀なくされるだろう。

しかし、今夏ジョルジーニョを獲得目前にしてチェルシーに攫われたものの

補強を見送った事から、代役不足を大きな障害とは捉えていないのかもしれない。

若手フォーデンの台頭なども視野に、グアルディオラは最適な解答を見つけるはずだ。

この記事を書いた人

Matthew Matthew

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