現地時間26日に行われたプレミアリーグ第20節、
チェルシーは昇格組のブライトンに2-0と快勝した。
今季チェルシーはここまで13勝3分4敗の勝ち点42で3位。
リーグも中盤にさしかかるなか、首位シティとは勝ち点13差、
連覇に向けてその足取りは決して軽くない。
シティが歴史を塗り替える快進撃を続ける中、
チェルシーに挽回のチャンスは巡ってくるのだろうか?
堅実さを見せる試合運び、しかし決定力には課題も
コンテ監督が作り上げたチームは堅実だ。
試合の主導権を握ればサイドと中央のスペースを使い分け、
攻守に安定感したスカッドを作り上げた。
今季は3-4-3のシステムだけでなく試合に応じて3-5-2も採用。
バカヨコらセスクらの特性を引き出す為の方策を模索している。
とはいえ課題がないわけではない。
第19節エバートンとの試合では終始主導権を握りシュート26本を放つも
最後までゴールネットを揺らす事は出来なかった。
降格圏に沈み監督交代して間もないウエストハムには
0-1でまさかの敗戦を喫するなど、その決定力には改善の余地がある。
いずれも相手チームの強固な守備ブロックに泣いた結果だが、
今季新加入したモラタ以外に計算できるストライカーがいないのも事実。
アザール、ペドロ、ウィリアンらはアタッカーの域を出ず、
ゴールを奪う事よりも決定的なチャンスを創造する事に長けている。
待ち焦がれたバチュアイの覚醒は最早期待できそうにない以上、
今現在チェルシーが抱える最大の悩みは「決定力」と言えるだろう。
後半戦の鍵を握るのはバカヨコ
およそ4000万ポンド、60億円もの資金を投じ獲得したバカヨコ。
しかし、その投資と期待に見合った成果を出しているとは言い難い。
2センターハーフの一角を担うには攻守にプレゼンスを欠け、
モナコで見せていたダイナミズムを発揮できていない。
3センターの3-5-2の布陣をテストした経緯は
チームの戦術的選択肢を増やす側面が強いが、
カンテの相棒としてバカヨコのパフォーマンスが不足している点も
影響しているのではないだろうか。
今のバカヨコが持ち前の実力を示しているとは言えない以上、
今季チェルシーがタイトルを奪取するには彼の復調が必要となる。
不在で改めて感じる影響力の大きさ
モラタがピッチに不在となると、
途端にチェルシーは攻撃の形が不明確なものになる。
アザール、ペドロ、ウィリアンらも高い決定力は持つものの、
チャンスメイカーとしての特性の方が高い。
エリア内で相手との競り合いを制しゴールを決める選手は
現時点でモラタのみと言っていい状況だ。
モラタ不在ではどれだけサイドのスペースを攻略しようとも
ペナルティエリア内で力を発揮するストライカーが不在では、
チェルシーの攻撃が得点に結びつく確率は極端に低いのだ。
何十本のシュートを打とうとも得点にならなければ全く意味がない。
逆に、たった1本しかシュートを打てずとも、
そのシュートが決まってさえしまえば、
勝利をモノにできる試合の方が遥かに多いのだ。
今季のプレミアタイトルを獲得する可能性はほんの僅かなもの。
それだけ今季のシティは安定して強さを見せ続けており、
2位確保が今季の現実的な目標とも言えるかもしれない。
冬の移籍市場が目の前に迫る中、
果たしてコンテ監督はどのような選手獲得を望むのだろうか?
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Matthew |