長い、長い戦いが幕を閉じた。
そしてまた、優勝トロフィーを掲げる事が出来た。
12日、第37節WBA戦を勝利で飾り、
青い鎧に身を包んだ戦士達は、自らの手で栄光を勝ち取ってみせた。
背後に宿敵とも言えるトッテナムが迫る中、
多くの期待をかけられつつも選手は最後まで戦い、
そしてコンテ自身も、試合が終わるその瞬間までピッチサイドに立ち続けた。
決して簡単なシーズンではなかった。
一昨シーズン優勝を飾りながらも、昨季は低迷し10位と残念な結果に。
選手の高齢化と内部の混乱が招いたのは、大きな失望だった。
ユベントスとイタリア代表で激闘を制してきたコンテの就任は、
ブルーズが失ってしまった「情熱」と「誇り」を取り戻す、
最高にして唯一の手段でもあった。
コンテがもたらしたのは決して情熱だけではない。
3バックという新しい風をチームにもたらし、
リーグ13連勝という輝かしい結果をも出して見せた。
シーズン当初は重要視されていなかった選手をも大胆に起用し、
試合毎にチームを救うヒーローが現れる。
まさに最高の結果だ。
そう言えるシーズンだった。
柔軟な戦術、日程の有利、そして選手のモチベーションの高さが
チェルシー優勝の原動力だったとも言える。
輝きを取り戻したアザール、ペドロらは毎試合決定的な仕事をし、
カンテは文字通り攻守の中心としてチームを支え続けた。
マティッチとセスクを役割や状況毎に使い分けチームはバランスを保ち、
DF陣は主将テリーの不在時にもケーヒルを中心に結束。
特に3バック以降最高のパフォーマンスを見せたD.ルイスは
称賛に値する選手であり、彼の活躍なしにタイトル奪取はなかった。
そしてアスピリクエタはリーグ戦全試合フル出場を果たし、
サイド、センター問わず活躍する事で改めてその汎用性を示した。
機動力に欠けるD.ルイスやケーヒルらの背後までサポートし、
モーゼスと組んだ右サイドの守備が乱れる事はシーズン通しても稀だった。
堂々たる姿で載冠して見せたチェルシー。
来季には待ちに待ったCLの舞台が待っている。
ホームシックが報道されていたコンテだったものの
家族が今夏からロンドンに移住する事が決まっており、
本人も続投、更には契約延長にも非常に前向きな発言。
D.コスタやアザール、ファブレガスらの移籍報道も熱を帯びてきたが、
テリーの退団が決まっている以上フロントは主力選手の売却を抑えるだろう。
さぁ、次はビッグイヤーだ。
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Matthew |