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批判続くブラーボ、果たして失点の責任は全て彼なのか?

○とにかく失点が抑えられない今季のシティ

 

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今季のマンチェスター・シティは、とにかく失点が多い。

今季ここまで13勝6分3敗の5位。

首位チェルシーとは既に12ポイント差で優勝は絶望的。

そして43得点28失点の得失点差+15というのが現状だ。

ちなみにシティよりも順位は下ながらも、

ユナイテッド(6位・21失点)、エヴァートン(7位・23失点)、

WBA(8位・28失点)、サウサンプトン(11位・26失点)、

ミドルズブラ(16位・25失点)とかなり多めなのが分かる。

(まぁWBAとボロは戦術的にも比較するのはちょっと難しいが…)

攻守において完璧さを求めるペップからしても失点の多さは問題で、

彼がかつて率いていたバルセロナ、バイエルン・ミュンヘンでは

シーズンでも最大敗北数は5。

つまり既に5敗を喫しているシティで、いかにペップが苦心しているかが分かる。


○失点の責任を問われ、批判が相次ぐGKブラーボ

 

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そして今季の失点の多さにおいて責任が追及されているのが、

正守護神としてゴールを任されているクラウディオ・ブラーボだ。

彼は昨夏バルセロナから引き抜かれた実績あるGKで、

グアルディオラは彼のセービング、フィード、パーソナリティを評価した。

バルセロナでは多くのタイトルに貢献し、

また母国チリ代表でも国際タイトル獲得に尽力している。

GKの積極的なフィールドプレー参加、パスの起点としての役割を求める

ペップの哲学からすれば非常にマッチした人材であり、

実際シティに高額ながらも加入した時には「適材」とさえ言われていた。

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しかし今季のパフォーマンスは、決して褒められたものではない。

確かに足元の技術に優れ、パス精度を始め攻撃におけるスタッツは良い。

だが肝心のセービング率は向上しておらず、

また重要な試合での存在感(ビッグセーブ等)も物足りない。

0-4で敗戦したCLバルセロナ戦を始め彼の実力を疑う解説者は数多く、

クラブOBなどからも批判の声に見舞われている。

特に彼が加入した事でレンタル移籍でクラブを離れたジョー・ハートが

移籍先のトリノで素晴らしい活躍をしている事もあり、

余計に彼の風当りは厳しい。


○シティCB陣が抱えるリスクと問題点

 

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では実際失点の責任はブラーボにあるのだろうか?

正直、原因は彼だけにあるとは到底思えない。

なぜなら彼の失点のシーンの多くはフリーで撃たれたシュートであり、

高いラインを抜け出された決定的なピンチだからだ。

強固とはいえなブロック、リーダー不在のDFライン….

決して見逃してはいけない”守備の穴”がそこにはあり、

ブラーボ自身が心置きなく自分のプレーに集中できる環境だとも思えない。

 

特にCBとの関係については言及したい。

というのも、シティのCBはストーンズ、オタメンディ、

そして本職はサイドバックのコラロフが主に務めている。

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ストーンズは大きな期待と共に加入した新進気鋭の若手CBだが、

今季は安定したパフォーマンスを見せれず重要な試合ではベンチスタート。

特に評価されたビルドアップでもさほど貢献できず、

不用意なロストからのカバーリングも正直褒められたものではない。

1対1でも後手に回る事が多く、そのタレント性を活かしきれていないのが現状だ。

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オタメンディは対人戦やエアバトルでは強さを発揮するものの、

優れたライン統率が出来るわけでも、効果的なフィードを備えた訳でもない。

安定感、という点でも疑問が残り、軽率なミスもある。

彼自身も期待を以て加入した選手ではあるが、彼はコンパニとの

コンビを前提にして獲得された経緯もある。

滾る熱さはビッグマッチに不可欠だが、自分を見失う事も多々あるのだ。

シティのCB陣では最も成績を残していると言えるが、

果たしてそれが期待に見合ったものかは甚だ疑問なのだ。

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そして今季CBでの起用も行われているアレクサンダー:コラロフ。

本職はサイドエリアの選手ながら、体を張ったマンツーマンで守備をし、

マイボール時には得意の強力な左足でフィードの起点に。

グアルディオラがコンバートを決めただけの理由が彼にはあり、

実際ビッグマッチでは彼がCBで起用されるなど信頼も勝ち取っている。

確かにCB経験の浅い彼には情状酌量の余地も十分ある。

元々攻撃的な選手な為ポジショニング、

とりわけ予防的マーキングのセンスは乏しく、マークを外す場面も。

下手にボールを持たずシンプルにクリアする姿勢も評価できるが、

失点に少なからず関与している事は忘れてはならないだろう。


○DFリーダー不在と言葉の壁

 

先述の通り、今のシティには実質DFリーダーが存在していない。

というのも、主将のコンパニが出場すれば負傷する負の連鎖に陥り、

戦力とみなせない状況になってしまっている事から端を発している。

ストーンズは余りに若く経験が浅い。

オタメンディは余りにも激情家で、冷静に統率できる視野もない。

そしてコラロフはそもそもCBで実績と経験ある選手ではない。

それではGKとして彼らの背後を守るブラーボの負担は大きく、

失点の抑える為にも果敢に飛び出すリスクを常に抱えてしまうだろう。

また、ブラーボ自身これまでスペイン語系の国でキャリアを積んだ選手。

最低限の英語は出来るものの、意志の疎通がスムーズに行えるのは

同じスペイン語系のオタメンディ、サパレタくらいだ。

守備ブロックの敷き方、とりわけセットプレー時の統率に言葉は重要で、

GKのみの判断だけで失点を防げる程プレミアは簡単な場所ではない。

この点は時間が解決してくれる可能性もあるが、

今すぐ劇的に改善できる事でもない。

まずはCBのチョイスが固定され、連携を深める事が現実的だろう。


○チーム戦術から高く設定されたDFライン

 

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ペップは前線からアグレッシブにボールを奪う事を戦術のベースとしている。

その為DFラインは攻撃・守備時問わず高く、

中盤とコンパクトな距離感を保たなければならない。

したがってDFライン裏に広大なスペースが広がっている事は多く、

ファーストプレスが上手く機能できなかった序盤戦は

そのスペースを上手く活用される事で多くの失点を重ねてきた。

現在は前線の連動性、距離感が修正されつつあり

以前よりもスペースを使われてしまうリスクは少なくなったものの、

格下相手にも簡単に失点のピンチを作られてしまう要因の1つだった。

ブラーボは開幕からその広大なスペースを単独で埋める、

いわばリベロ的な役割を担ってきた。

が、拙いCBの背後を完璧に守れるGKなど世界を見渡しても極僅か。

必要不可欠な役割とはいえ、

そのリスクに見合う効果を果たして得られていたのだろうか。

今後ペップが守備組織の修正をどう施していくのかは不明だが、

ブラーボに代わる守護神を獲得したところで、

この役割をGKに背負わせていては状況が一変する可能性は低いだろう。

(それこそまぁ、ノイアーでも連れて来れば話は別だが)


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正直、シティのリーグタイトル奪取は望めそうにない。

チームは依然としてグアルディオラの哲学を咀嚼している段階であり、

彼の哲学がクラブのプレーモデルに浸透しつつある状況だ。

選手達に明確なプレー原則が徹底できている訳でもなく、

個々人の判断でプレーしている局面はまだまだ多い。

良い言い方をすればそれだけ「伸び白」があるのだから、

継続してペップが指揮を執れば最高の結果に結びつく可能性もある。

相思相愛の指揮官招聘だったのだけにクラブは時間を与えるはず。

今季は基盤作り…と言うにはまだまだシーズンは残っているが、

グアルディオラが目指すものは最早タイトルではなく、

もっと先を見据えたチーム作りでも不思議はない。

この記事を書いた人

Matthew Matthew

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