昨季レスターのリーグ優勝の大きく貢献した、
エンゴロ・カンテのチェルシー移籍が決定した。
5年契約、移籍金は3800万ユーロとされる。
カンテは昨季のハイパフォーマンスを受け、
欧州のビッグクラブがこぞって感心を寄せていた。
特に母国フランスのPSGが移籍に本腰をいれたとの
報道もあったが、最終的には獲得レースをチェルシーが制した。
彼の加入により、チェルシーは中盤の活性化と
「球際の激しさ」をチームに浸透させる事が出来るだろう。
カンテは昨季、見事なボール奪取とカウンターの起点として
レスター優勝の文字通り原動力となった。
上背がなく、フィジカル的に懸念されていた彼だが、
期待以上の結果を残す事で、彼自身のクオリティを示した。
アグレッシブさは昨シーズンのチェルシーに
大きく欠けていたものであり、カンテの加入は
理にかなった判断とも言えるだろう。
また、マティッチと組ませることで
セスクのトップ下起用がより容易となり、
戦術的なオプションの幅と確実性が確保できる。
とはいえ、メリットばかりだとも言えない。
彼の加入自体が、移籍報道が取り沙汰される
マティッチの退団に合わせたものであれば、
陣容のスケールダウンは確実なものとなる。
先日のEURO2016でも、彼は豊富な運動量で
母国フランスの準優勝へ貢献した。
豊富な運動量と卓越した守備能力は、
チェルシー、そして母国のレジェンド・マケレレを
彷彿とさせる。
マケレレとの大きな違いは、
カンテ自身ボールを運べる選手であり、
リンクマンとして機能させる事もできる点だ。
縦への推進力にも優れ、
素早い持ち上がりから決定的なパスも供給できる。
カンテ自身、来季は自分の価値を改めて証明するための
勝負のシーズンとなるだろう。
チェルシーが昨季失ってしまった、
相手ゴールへの推進力と安定した守備組織を、
彼が再び取り戻させてくれると信じている。
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Matthew |