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リバプールとシティ…両者を分けたのは戦術の浸透度

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31日、2016年を締めくくるラストゲームは好カードとなった。

2位リバプールと3位マンチェスター・シティの勝ち点差はわずか1。

首位チェルシーを追走するためにも、両者負けられない一戦となった。

リバプールは今季守備を支えたマティプ、攻撃の要コウチーニョが負傷欠場。

対するシティはアグエロが出場停止処分が明け先発に名を連ねるなど、

主力に負傷者を抱えるリバプールがやや劣勢と見られていた。

だが試合が始まれば躍動したのはホームのリバプールで、

立ち上がりから試合終了間際までテンションを落とさず1-0で勝利。

リバプールは首位追走に向け重要な勝ち点3を奪取した。

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確かにスコアだけを見れば拮抗した試合であり、

両者には決定的な違いはないようにも思える。

しかし試合内容を振り返れば、その差は大きく存在していた。

前線からゲーゲンプレスで押しつぶすリバプールに対し、

シティの選手達は効果的なビルドアップを行えない。

リバプールはボールを持てば積極的なオフザボールでパスコースを作り、

常に複数の選択肢を以てプレー。

「ショートパスで攻撃のリズムを作り、ボールが奪われれば即時奪回」

という戦術のテーマは両者に共通しているものの、

その機能性、選手への戦術浸透度は大きく差が開いている印象すら受けた。

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”らしくない”

そんな表現すら出来る程、この日のシティは臆病で、アイディアに欠けた。

選手間の距離は定まらず、前線にボールが送られても

チーム全体を押し上げるのに時間がかかり、得意の形に持ち込めない。

「局面での数的優位」がグアルディオラの哲学の根幹をなす部分だが、

このキーワードを体現したのはむしろリバプールの方で、

豊富な運動量とダイナミズムに溢れた選手達はしばしばシティを窒息させた。

古巣相手のスターリングは精彩を欠き、

今季チームを牽引してきたデ・ブライネに対しては複数人でアプローチ。

シティの攻撃のポイント、ボール奪回後の展開まで、

リバプールは入念にスカウティングしてきた事が伺えた。

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確かに前半8分という早い時間帯に先制できたリバプールは幸運だった。

立ち上がりからゲームプランがハマった事で、

シティ(特にDF)は浮足立っていた。

ペップの修正が施される前に先制した事で、

よりリバプールはやるべき事がはっきりしたし、

軽率なミスが今季少なくないリバプール守備陣もシンプルなプレーを続けた。

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だが、この試合をコントロール出来たのは紛れもなく中盤の奮闘あっての事。

ジャン、ワイナルドゥム、ヘンダーソンのトライアングルは

自陣の深い位置から敵陣のバイタルエリア付近まで幅広くカバーリングし、

相手のショートカウンターを悉く潰してはピンチを未然に防いでいた。

ララーナ、マネの両翼もサイド問わず中央にも積極的に進出し、

フェルナンジーニョ単独で複数マークを強いられる局面を作る事に成功。

機動力に劣るY.トゥーレに彼らを止める事は不可能に近く、

そういった点でも、リバプールは常に主導権を握り続けた。

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機能的でシステマチックなフットボールを信条とするペップだが、

選手にコンセプトとプレー原則を理解させる過程は終わっている。

しかしそれら”哲学”をプレーに体現し、いかなる状況でも冷静に実行できる程、

今のシティの選手達は戦術を呑み込めていないようだ。

バルセロナ、バイエルンでは強みだった「選手の距離感」は今のシティに無く、

アタッキングサードでの迫力も今一つ。

(スターリングはともかく、シルバが単独で打開するタイプではないのもあるが)

如何せん今のチームはデ・ブライネに依存する傾向が強すぎる上、

リズムを掴めない時間帯でもしぶとく闘える程のメンタリティも感じられない。

これでは、格上相手やギリギリの試合を制し続けるのは困難だろう。

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スコアは1点差だが、その差はもっと大きかった。

確かにシティにもチャンスはあったし、

仮に決めきれていれば試合結果は変わっていたかもしれない。

枠内シュートがリバプール1本(得点のシュートのみ)、

シティが2本であった事からも、スタッツ上では決定的と言える違いはない。

それだけにグアルディオラはチームに自身は持っているはずで、

シーズン後半に向けて修正してくる事は間違いない。

生みの苦しみを味わいつつも結果を出してきた前半戦のシティなだけに、

2017年からは見違えるような魅力的なフットボールを期待したい。

この記事を書いた人

Matthew Matthew

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