独紙『ビルト』によれば、アーセナルからのレンタルで
VfBシュツットガルトに所属している浅野琢磨はドイツに残留するようだ。
昨夏サンフレッチェ広島からアーセナルへ完全移籍するも
今回と同様に労働許可証が下りずイングランド国外へレンタル移籍。
今季浅野はブンデス2部シュツットガルトで定位置を確保し、
クラブの1部昇格を決めるなど貢献した。
本職のFW起用ではなく右サイドMF起用が増えているが、
監督からはそのハードワークとスピードが評価されて起用されている。
彼にとっては悪いシーズンではなかったはずだ。
出場機会を手にし、念願の欧州フットボールを体感する事が出来た。
持ち前のスピードは2部カテゴリーとはいえ十分に通用し、
大きなケガに悩む事もなくシーズンを過ごす事が出来たのだ。
シュツットガルト関係者も高く評価しており、
昇格を果たす来季もクラブに残る事を希望していた。
もし仮に昨夏労働許可証が下りていたとしても、
今季のアーセナルの様子を見れば良い選択ではなかった。
イウォビ、チェンバレンら若手ながらも実力と経験を持つ選手との
激しい競争に打ち勝って定位置を確保できた可能性は低く、
浅野を高く評価しているヴェンゲル監督からしても
彼を継続してチームで起用できるような安定した状況ではなかった。
浅野がアーセナルに残っていれば救世主になれた可能性はゼロでないが、
19年ぶりにCLを逃したチームの低迷に巻き込まれた可能性のが高い。
不幸中の幸い、浅野はドイツの地で評価を得る事が出来た。
来季もシュツットガルトに残ればブンデス1部の舞台に辿りつける。
浅野自身もドイツ残留には前向きで、クラブとの利害は一致している。
ロシアW杯に行くためにも出場機会は何が何でも確保したいところだ。
今はアーセナルに復帰するべき時ではない、そう断言していいだろう。
少なくとも、現状のアーセナルに復帰したとして、
浅野のキャリアに華を添えるような結果にはならないはずだ。
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Matthew |