ジエゴ・コスタの移籍騒動は今に始まった話ではない。
冬には中国への超好待遇での移籍話が具体的に進み、
その噂を切欠にトレーナー、そしてコンテ監督と口論にまで発展した。
一時チームへの帯同を外されたのち、
テリーやセスクの仲介もあり両者は和解したものの、
コスタとコンテの間に如何ともし難い溝が生まれたのは明らかだった。
クラブ側としてもコスタの残留を正式に発表した事で
移籍話は一時沈静化していものの、
シーズン終了を境にまたもや再燃。
そして今度は、退団が決定的となってしまったのかもしれない。
英紙『ガーディアン』は7日付の紙面で、
「チェルシーFWジエゴ・コスタは退団を明言した」と報じた。
同紙はHPでもコスタ本人のコメントを紹介しており、
「携帯電話でコンテからメッセージを受け取った。
彼は僕を来季のチームの戦力としてみなしては無い、と。
恥ずかしい話だが、今年に入ったから調子が良くない事もあった。
(中国への移籍騒動があったのも年明け)
コーチは僕を信頼していなくて、必要じゃない事がはっきりした。
僕は市場に出て、新しいチームを模索する。
指揮官が必要としていない以上、ここを離れる以外の選択肢がない」
もし仮にこのコメントが真実であるならば、
彼の退団は既に決定的であり、問題は移籍先という事になる。
今季リーグ戦で20ゴールを奪っただけに、実力に疑いの余地はない。
とはいえ、ピッチ内外でのトラブルに絶えなかった以上、
アントニオ・コンテの信頼を得る事は出来なかったようだ。
退団が既定路線化するという事は、代役確保に目途がついたという事。
クラブから正式なコメントは出ていないものの、
現在条件面の最終調整中とされるエヴァートンFWルカクの獲得が
ほぼ決定的となった、とも見ていいのかもしれない。
6000万ユーロ近い市場価格を持つルカクを獲得したとなれば、
D.コスタの持つチームでの立場が無くなる事は明らかであり、
正真正銘のエースとして君臨する事は事実上不可能となる。
周囲の喧騒を結果で黙らせてきたコスタだったものの、
フロント側としては今が売り時、と考えるのは妥当だ。
かねてより噂されていた中国・天津権健へと舞台を移すのか。
コスタ本人は「移籍するなら古巣のアトレティコ」と明言したが、
UEFAは今夏アトレティコに補強禁止処分を科しており移籍は不可能。
(ちなみにそれに伴い、グリーズマンも残留を決断した)
チェルシー側としても国内のライバルクラブに売り渡すつもりはないはずで、
売却先は最低でも国外のクラブ、そして最も移籍金を払えるクラブになる。
…中国行きは、両クラブ、そして高額サラリーを受け取れる
コスタ本人にとって最良の選択となるかもしれない。
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Matthew |