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戦術キーマンとしてのアスピリクエタ

彼がロンドンへと活躍の舞台を移し、早5年が経過した。

右サイドバック、イバノビッチのバックアッパーが

加入当初の役割として考えられていたものの、

気付けば未経験の左サイドで新境地を開拓し定着。

そのが左右問わないユーティリティ性と安定感を武器に躍動し、

今では3CBの一角を担うようになった。

彼を知りたいのなら、試合を観るしかない。

ハイライトだけでは決して分からない彼の魅力があり、

彼がいる事で得られる安心感はその姿をリアルタイムで観てこそ感じる。

決して派手なプレーで観客を魅了するわけでもないし、

誰もが記憶に残るようなセンセーショナルさを発揮する選手ではない。

しかし、彼抜きに今季のチェルシー優勝は考えられない。

彼こそが、戦術的な鍵なのだから。

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左右を問わない汎用性、そして守備におけるリスク管理は素晴らしく、

1対1においても粘り強い。

如何なる試合であろうと軽率なミスとは無縁で、

元ウイング出身だけあり機を見た攻め上がりで攻撃をサポート。

ここ数シーズンは守備において評価を得てきたが、

今季も的確なクロスから4アシストを記録している。

攻守における常に質の高い貢献こそが彼の持ち味であり、

今季リーグ戦全試合フル出場を遂げた理由もそこだ。

ほぼ全ての試合で交代枠を使い切るコンテ指揮官でも

彼への信頼は絶大で、疲労や調整不足を理由に外す事も無かった。

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CB、両SB、両WBを高次元でこなせる上、

常にフォアザチームでプレーする事を忘れないのだから、

指揮官としては申し分ない選手と言えるだろう。

昨季チェルシーは難しいシーズンを過ごしたものの、

彼自身への評価は落ちぶれるどころか

孤軍奮闘ぶりを讃えられその評価を一段と上げた。

対戦した選手、監督から褒めらえる事もしばしばあり、

ピンチと見れば躊躇いなくプロフェッショナルファウルを犯す。

危機幸能力に関してはリーグ随一だ。

とはいえ彼にも弱みはある。

スピードやテクニカルな選手には好相性な一方、

強靭なフィジカルや高さを駆使して戦う相手には分が悪い。

宿敵トッテナムとのリーグ戦ではデレ・アリとのミスマッチを誘われ、

ほぼ同じシチュエーションからヘッドで2発を叩き込まれた。

単純なエアバトルに絶対の自信を持つケーヒル、D.ルイスに比べれば

空中戦における優位はほとんど無く、彼の唯一の弱点とも言える。

が、それを補い余るほどのスキルが彼には存在している以上、

さして大きな障害にはならない要素でもある。

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実直で真面目な性格が功を奏してか、

FA杯準決勝ではキャプテンマークを巻く事もあった。

「あの腕章を巻けたのは本当に光栄な事だ。

試合やプレーに対する姿勢は変わらないが、責任感は大きく増した。」

と当時を語るアスピリクエタ。

今季は主将テリーの退団が明らかになっているのだから、

今後彼が担う重責も時間の経過と共に大きくなっていくだろう。

気付けば、彼はクラブに在籍する選手でも古株になりつつあるのだ。

入団当初22歳と将来を渇望されるプレーヤーだった彼は、

いつの間にか押しも押されぬチームの主力として有りつづけている。

彼が望む限り、チェルシーには彼の居場所があるはずだ。

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彼の事を信頼しないサポーターは皆無だろう。

”デイヴ”とブルーズのファンは彼を呼び、

毎試合躍動する彼には惜しみない称賛が贈られている。

苦しい時間を過ごした時であっても

ただひたむきにプレーする彼にリスペクトを送るのは当然なのだから。

来季も、必ずピッチで彼の姿を観れるはずだ。

きっとその時には、また彼のプレーに拍手を送るに違いない。

いつの日か、チームを象徴する選手になってくれる事を期待しよう。

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Matthew Matthew

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