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Big London Derby

チェルシー 3

13′ M.アロンソ

53′ アザール

85′ ファブレガス

アーセナル 1

90’+ ジルー


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4日、舞台はロンドン、スタンフォード・ブリッジ。

プレミアリーグ第24節、チェルシーとアーセナルの一戦は、

ホームのチェルシーが3-1と快勝した。

チェルシーは2017年初戦のスパーズ戦を落としたものの、

以降は順調にポイントを重ねて首位を独走中。

対するアーセナルは3位と好位置につけているものの、

前節ワトフォード戦で敗北を喫するなど取りこぼしが目立つ。

アーセナルからすれば、タイトルを狙う上で必ず勝たなければならなかった。


○開始直後はアーセナルの時間だったが…

立ち上がりはアーセナルがペースを握った。

ヴェンゲル監督のベンチ入り禁止処分が明けていない以上、

自分達でペースを作って試合をコントロールする必要があったからだ。

しかしリズムよくパスを回していくもののチェルシーに焦りは無く、

むしろ虎視眈々とカウンターの機会を伺っていた。

アーセナルはボールこそ回せるものの、

パスコースはチェルシーのブロックの外に終始してしまい、

サイドの狭いエリアにボールを誘い込まれてはロスト、カウンターを食らう。

またアーセナルは頻繁にポジションを入れ替えるアザールとペドロに苦戦し、

しばしばフリーでボールを運ばれるシーンが出始めてしまった。

アーセナルが攻守のバランス調整に苦しむ中、

チェルシーは早い時間に先制点を奪って見せた。

”中と外”を上手く使い分けてスペースを作り、素早く展開___

論理的ながらも効率的な攻めからチャンスを作り、得点。

コンテが目指す、「効率的なフットボール」を垣間見た瞬間だった。

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アーセナルからすれば悔やまれる失点だったものの、

ダメージは失点のみに留まらなかった。

得点シーンで交錯したベジェリンだったが、

競り合ったアロンソの肘が顔面に入ってしまい脳震盪の状態に。

大事を取ってそのまま負傷退場し、ガブリエウが投入された。

(故意ではないとはいえ、あまりにショッキングな瞬間ではあった)

※なおベジェリンが試合後に無事を報告、復帰は近い模様

失点、そしてベジェリンの負傷。

余りにもその代償は大きい。

なぜならベジェリンはアザール、ペドロらアタッカーに対して

最もスピードで対応できる選手であり、

尚且つ右サイドでのアタックを担う重要なピースだったかだ。

前回の対戦時でも彼は重責を担い、完遂して勝利に導いていた。

さらにヴェンゲルがベンチにおらずプラン修正も難しい状況だった為、

アーセナルからすれば多くの意味で痛い失点だった。


○試合の主導権はチェルシーへ

失点を機にアーセナルのエネルギーは失われてしまった。

ボールを回すものの、サイドバックとボランチを経由するだけで

チェルシーが敷くブロックの内側に侵入する事すら困難な状況。

これまでリズムとチャンスを作ってきた3人、

エジル、サンチェス、イウォビらはボールに触る機会すら減少した。

ボールを持つ、持たないに関わらず主導権はチェルシーで、

攻守の両局面でコンテは効率的なプランを構築していた。

アーセナルも少ないながらにチャンスを掴むが決めきれない。

追い付けば流れを変える事も可能だったはずだが、

この日90分を通してクルトゥワの集中力は途切れずセーブ。

この少ない決定機を決めきれなかった事が、ガナーズの勢いを削いだ。


○No one can stop him.

後半に入っても、アーセナルを包む後ろ向きな空気は拭われなかった。

スペースを埋め、エジルとサンチェスにボールすら触れさせない程の

綿密なマーキングで試合の主導権を握らせない。

そしてアザールは、誰にも止められなかった。

C31BoPnW8AAXACU対人に優れたコクランを吹き飛ばし、

鋭い読みとカバーリングを備えたコシエールニーをステップで躱す。

圧倒的に不利な状況でさえ、彼は迷う事無くゴールへ向かい、決めた。

スタンフォード・ブリッジは湧きあがる。

前回完敗を喫した相手に、スーパーゴールを叩き込んだのだから。


○チェルシーは試合終盤まで試合を支配
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アーセナルは試合の最終盤まで、

「らしさ」を取り戻す事は出来なかった。

中盤で囲い込まれてボールを失っては、

ムスタフィとコシエールニー頼りのクリアを繰り返す。

中盤で数的優位を作り出せたとしても、

マティッチとカンテの鋭い読みで出足を止められる。

特にこの日のカンテはスペシャルという他なく、

アーセナルのカウンターを単独で潰しては、

ボールを効果的に展開してビルドアップに貢献。

たった一人で攻守における重要な役割をこなし続け、

またその安定感が試合終盤まで損なわれる事も無かった。

78分にはムスタフィがチャンスを掴むも、そこはクルトゥワ。

チェルシーの守護神は例えプレー頻度が少なかろうと、

その集中力と精度は最高レベルに保たれていた。

ガナーズはコクランに代えジルーを投入するなど攻勢を強め、

守備のリスク度外視でとにかく点を返そうと前がかりに向かった。

徐々に勢いを取り戻しつつあったアーセナルだったが_____

試合を決定づける3点目は、思わぬ形でもたらされた。

集中力を欠いたのか、判断ミスなのか…

重要な一戦に相応しからぬプレーから、アーセナルは3点目を献上。

抜け目なくボールを蹴り込んだファブレガス、

そしてそれをただ見届けるだけのチェフの姿は、印象的だった。

普段の彼からは考えられないプレーミス。

それこそが今のアーセナル全体を包む、

マイナスな雰囲気を示していたのかもしれない。

試合終了間際には意地の一発をジルーが決めるが、

反撃する時間は最早残っていなかった。

何か道を模索するような、そんな険しい表情のアーセナル。

単なる一敗とは言えない、何か大きな意味を持つ敗北をしたのだ。

その意味が明るいものではない事は確かで、

リーグタイトルを獲る、という強い意志は選手から消えていた。


○情熱的に、しかし効率的に

コンテは選手へ120%のプレーを求める。

それは大きなリードを持った試合であっても変わる事はない。

強烈な勢いのまま駆け抜けた序盤の13連勝を経て、

今のチェルシーは効率的なプレー循環が生まれ始めてきた。

選手間の連動性と距離感が高まった事で攻守に安定感が生まれ、

特にマイボール時の攻撃メソッドは確立しつつある。

スパーズ戦のようにビッグマッチを落としたとしても、

チーム全体に漲る自信に影響は無く、むしろ割り切って闘っているくらいだ。

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試合後、コンテはアーセナルに負けた前回の試合について

「あのとき選手達には、これで悪循環を断ち切ろうと話した。

リバプール、そしてアーセナルに連敗した事で、

自分達の実力をピッチで示さねばならないと強く話したんだ。

チェルシーという名に隠れる事なく、毎試合全力で闘うと。

このチームは、内容だって求められる存在のはずだ。」

チームはライバルを蹴落とした事で、リーグ優勝に近づいた。

2位のトッテナムには9ポイント差、

3位のシティには既に10ポイントの差をつけている。

優勝への不可欠な要素としてコンテは、

「才能ある選手が揃っていて、何よりチームとしてまとまっている事、

しっかり組織されていて、各選手が自身のポジショニングを理解する事だ。

たとえボールを持っていない時だとしても、ね。

家族のような一体感も欠かせないし、

この半年間、チームはこうした大切なものを築き上げてきた。」

と語り、これまでのシーズン半年間での成長を実感している。

「身を捧げて仕事をしているんだ。

100%じゃない、120、130%を出し切って、仕事をしている。

とにかく真剣にフットボールを向き合っているから、

時には感情を抑えきれなくなる事だってある。

こうした気持ちを選手やスタッフ、ファンと共有できるのは素晴らしい事。

これこそ自分が望む形であり、あの喜びがあるからこそ、

フットボールと関わる上での我慢をする事も出来る。」

まさに闘将ならでは、という言葉の重みだろうか。

決して戦うのは選手だけではない。

それは指揮官もスタッフも、サポーターであっても変わりは無いのだ。

そういった意味ではこの日のスタンフォード・ブリッジは

素晴らしいファイトを成し遂げたと言っていいだろう。

常に情熱的で、勝利への意欲を体現していたのだから。

しかしながら、コンテはまだまだ満足していない。

この日の試合途中には、選手の距離感(カンテとモーゼス)に激怒し、

テクニカルコーチの胸倉を掴んで怒声を浴びせる場面も…。

まさに戦い___1秒たりとも気を抜く時間は無く、

コンテは勝利の美酒を追い求めていく。

この記事を書いた人

Matthew Matthew

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