C23GUxQXcAE0HMP

年明け以降リーグ未勝利と苦しむリバプール

年末までのリバプールは、確実にタイトルに近づいていた。

チームの完成度は高く、綿密なキャンプの甲斐もあり戦術は浸透。

高いインテンシティーと機動力を武器にピッチを支配し、

打ち合い上等の攻撃力で数多くの魅力的なゴールを作り出してきた。

(反面、打ち合いに持ち込まれる頻度は必然的に上がり、失点は嵩む)

しかしそれでもレッズはその類稀な攻撃力を武器に、勝ち点を奪い続けた。

C2suDopW8AIWa1s

21日に行われた第22節スウォンジー戦。

相手は今季2度の監督交代に踏み切っている最下位クラブ。

今季それまでホーム無敗を誇っていただけに3ポイントは確実とさえ

言われていたが、蓋を開けてみれば3-2の敗戦。

さらに2点も先行を許すなど、タイトルを狙うチームにはあってはならない事態だった。

年末のシティ戦を1-0で勝利した事で、タイトルへの期待は高まった。

2017年に向けて準備は整っていたかのように、誰もが思えたが….。

C2ufjC2WQAEnmi1

 

スワンズとの試合を振り返れば、内容は至ってシンプルなものだった。

アウェイでポイントをもぎ取ろうとスワンズは4-5-1で重心を低く保ち、

DFラインと中盤の3センターはほぼゼロ距離なまでにコンパクト。

危険なプレーエリアを限定し、中央のスペースを徹底的に消す___

ポール・クレメント指揮官が目指した戦術は至ってシンプルだが、

効率的でチームには狙いが浸透していた。

カウンター時にはジョレンテの強さを活かして時間を作り、

シグルズソンとラウトリッジが局面を打開していく。

継続性には欠けるものの、数少ないチャンスを掴もうとするその姿勢は、

後半に入って2点を先制する確かな結果をもたらしている。

C2svQYSWgAAoSTX

対するリバプールは積極的にボールを動かし、チャンスも作るものの、

決定的と言えるチャンスをエリア内でつくりだす事は出来なかった。

サイドを突破しても、最後まで寄せきるスワンズDFを振りきれず

精確なクロスを継続して上げる事は出来ない。

プレースペースを消されたコウチーニョやララーナはしばしば

アンカーのヘンダーソン付近まで下がりゲームメイクを強いられるなど、

”リバプールらしさ”を見せる事は難しかった。

C2s00q2XAAAgZ4p

それでもチャンス自体は作れていたものの、

フィルミーノの2得点時以外はチャンスらしいチャンスに欠けていた。

ララーナとコウチーニョは低い位置でも正確なビルドアップで貢献したが、

DFライン裏はおろかバイタルエリアすら封鎖されている以上、

彼らのミドルシュートを打てるエリアにすら進出が困難だった。

特にスワンズの新加入キャロルは豊富な運動量で広大なエリアをカバーし、

カウンター時には積極的に飛び出すなど持ち味を発揮。

常にコミュニケーションを怠らず修正を施し続けたスワンズのDFラインも

この試合に限れば称賛に値したはずで、最後まで良く集中力を保っていた。

C2svOs_WQAUBr5U

少ないチャンスをモノにしたスウォンジーを前に1点差と追撃できたのは

偏にリバプールの攻撃力の賜物と言えるし、

並のチームなら惨敗すら現実的と思える程、スワンズは集中していた。

相手エリア内にすら簡単に侵入できない中でも、

持ち前の技巧とセンスで2ゴールを挙げたフィルミーノは称賛に値する。

(懸念なのは、途中交代で全くと言っていいほどインパクトを残せなかった、

ストゥーリッジとオリギの2人…)

決して得意な形ではないクロスボールから得点できたのも自信にはなるはずで、

空中戦が本職ではないフィルミーノ頼りではあるものの、

今後チームの形の1つとして検討すべきかもしれない。

C2sllVBXUAAM1kV

2試合とも完封されたEFL杯セインツ戦しかり、

自分達の良さを消されたシーソーゲームになると脆さを露呈してしまう面も。

クロップ自身、チームのスタイルと内容には信頼感を示しているが、

今後また相手チームが重心を低くしてくる可能性は非常に高いだろう。

敵が引き籠った場合の主な対処法だったマネがチームに不在なのは痛い。

(更にセネガルはベスト8進出が決定。2月までチーム合流は無し)

 

とはいえ基本的な戦術を変更するべきではないのは明らかで、

中盤での軽率なミス、サイドエリアの有効活用をスタイルに組み込めれば

多くの問題点は改善されていくはずだ。

特に後者の改善の為にも今冬のウインガー確保は緊急性が高く、

首位チェルシーと10ポイント差を埋めるのはそれ抜きには難しいだろう。

1月は彼らにとって難しい時間を与えてしまったが、

この期間をただ悔いるのか学び取るかで、今後のシーズンが大きく変わるだろう。

この記事を書いた人

Matthew Matthew

最近の記事

  1. Do8VduuUUAE0TAc
  2. Do6aHQlXsAAMCH9
  3. mauriciopochettino-cropped_i5dyyhuo5fiq1qcpbft9zq273
  4. Do60ytKX0AE-4kq
  5. Do14qDRXsAYaIpV
  6. DoRv1lwW0AE7VFQ
  7. DnJNZ-zXoAM7BXB
  8. DliqKcbX4AEj_ZP
  9. Dk9133AUwAAQnxT
  10. Dk8fNpJXsAA95qF
  11. Dka0D_OWwAAxL2W
  1. DIPRGDkXkAATDel

    チェルシー速報&結果

    【プレミア第3節】チェルシー、エバートンに快勝!
  2. 2203626_w2

    プレミア最新移籍情報

    チェルシー、ダヴィド・ルイスにオファー?
  3. LONDON, ENGLAND - AUGUST 15:  N'Golo Kante of Chelsea in action during the Premier League match between Chelsea and West Ham United at Stamford Bridge on August 15, 2016 in London, England.  (Photo by Mike Hewitt/Getty Images)

    チェルシー速報&結果

    カンテがもたらした攻守における安定感
  4. C3idpo8WcAAdoOz

    リバプール速報&結果

    リバプールに求められる守備の強度
  5. arsene-wenger-arsenal-burnley_1tmtedy1rlhka1dy00z8eyvod5

    プレミアリーグ解説

    FA、ヴェンゲル監督に対し処分を下す事を発表
PAGE TOP