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中盤のトライアングルを見定めたモウリーニョ

○最適なシステムとポグバへの苦悩

就任当初からジョゼ・モウリーニョは悩ましげな表情をしていた。

1億ユーロという前代未聞の高額で加入したポール・ポグバ、

まさにチームの”王”として君臨するイブラヒモビッチ、

類稀なる創造性を備える現代的ファンタジスタ、ムヒタリアン。

新加入選手はいずれもビッグネームが揃い、

ユナイテッドは本腰をいれて覇権奪回に向け動き出していた。

しかし、リクエスト通りの補強が多くできたはずの指揮官は、

その戦力を最大限に活かすシステムの構築と先発メンバーに悩む。

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攻撃的な選手には事欠かないものの、

DFとボランチ層には不安を抱える陣容。

堅守をベースとしたチーム構築を信条とするモウリーニョにとって、

守備組織の崩壊を防ぐうえでも中盤の構成が何より重要だった。

2ボランチ…アンカーをおいた3センター…

いざシステムが決まったとしても、誰を起用するのが最適か。

モウリーニョは試合毎に先発を変え、

最適なバランス構成を見出すと共に、チームのプレー原則浸透を目指す。

リーグ戦開幕3連勝を飾るなど出だしは好調だったが、

マンチェスター・ダービーに完敗するとチームは迷走しはじめ、

一時は8位まで順位を落とすなど苦難の日々が続いた。

フェライニは期待に応えられず、シュナイデルランは相変わらず構想外。

一時はU-23チーム行きを命じていたシュバインシュタイガーを

チームに呼び戻すなど、モウリーニョ自身判断に迷い続けた。

○チームの問題を数多く解決したキャリックの存在

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しかしその悩める日々は終わりが見えてきた。

開幕当初は起用したエレーラ&フェライニの2ボランチを見切ると、

展開力と守備バランスをもたらす存在としてベテランのキャリックを据え、

今季中盤で1人気を吐いたプレーをするエレーラを先発に固定。

ポグバをトップ下もしくは左センターハーフで守備のタスクを軽減させ、

ここ数試合では持ち前のダイナミズムを発揮し始めている。

キャリック、エレーラ、ポグバの3人にバランスを見出し、

試合を重ねる事で互いの連携も高まっていった。

ダイレクトなパス交換から展開する局面も増え、

キャリックが守備バランスを担う事で他の2人も積極的に飛び出す。

元々テクニカルな側面を持つ3人な為ビルドアップにも問題は少なく、

お互いの距離感も試合を重ねる毎に修正されつつある。

 

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当初はビルドアップすらままならず、

ボールを引き出せない事に苛立ったポグバが低い位置へ降りる事もしばしば。

その為イブラヒモビッチは完全に孤立し、

DFラインを押し上げる事も出来なければ、

不用意なロストからカウンターを立て続けに食らう。

そんな悪循環さえ見られた中盤の構成だったものの、

この3人が固定されてからは改善の兆しが出始めた。

キャリックがCBの前でリンクマンとして機能し、

機を見て縦の楔を出しては局面を進めていく。

35歳とフィジカル的な衰えをエレーラが横でサポートし、

豊富な運動量を活かして攻守に顔を出す。

そして守備とビルドアップのジレンマから放たれたポグバは

感覚のままにプレーする事が許される。

守備バランス、ビルドアップという大きな問題を克服した事で、

ユナイテッドは一時公式戦9連勝を飾るなど奮闘。

名門としての誇りを取り戻しつつある。

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とはいえ、中盤の構成は決まりつつあるが相変わらず層は薄い。

シュナイデルランの退団が決まり、フェライニはパフォーマンスに欠ける。

今更シュバインシュタイガーを起用したとしても状況は好転できないだろう。

(ブリントをボランチに上げるプランもあるが現実的ではない)

更にキャリックは35歳と選手としてピークを過ぎており、

連続出場からの疲労、そして長期離脱になれば影響は計り知れない。

タイトル奪取を本気で目指すのならば、

補強もしくはコンバートを模索する必要がある。

この冬に動くかは定かではないが、中盤の構成が定まってからは

ゲームの内容・結果共に向上している事からも解決すべき問題だ。

もし補強なしで乗り切るのであれば、

適切なローテーションを導入し質の高いスカッドを維持しなければならない。

今後もインテンシティーの高い試合が続いていくが、

モウリーニョがどう乗り切っていくのかに注目していきたい。

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Matthew Matthew

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