独走状態に入った。
第17節を終えチェルシーは2位シティに7ポイント差をつけ単独首位。
リーグ11連勝を飾った事で首位の座は盤石となり、
クリスマスを首位で迎える事が確定している。
中3日、中2日という信じられないような過密日程を全勝で切り抜け、
コンテ・チェルシーは自信を確かなものにしている。
○vs ウエスト・ブロムウィッチ・アルビオン
___2016.12.11 Stamford Bridge
簡単な試合では決してなかった。
残留請負人のピュリス率いるWBAは今季手堅い戦術で勝ち点を稼ぎ、
一桁順位をキープし続けている。
WBAはチェルシーのスピードある攻撃に対して重心を低く受け止め、
徹底的に自陣バイタルエリアのスペースを消す。
組織的にオーガナイズされた守備組織にチェルシーは苦戦し、
わずかなチャンスから得点を狙うWBAのFWロンドンなどに脅かされる。
フィジカル勝負が続く状況下、
チェルシーとWBAはお互い激しく体をぶつけ合い消耗戦へ。
膠着状態が続いた状況でも強かだったのがD.コスタで、
76分に相手DFのミスを突き一気果敢にゴールへ。
ほんの一瞬の勝負を制したコスタが得点を決め、貴重な勝利を収めた。
○vs サンダーランド
___2016.12.15 Stadium of Light
相手は最下位で、降格が最も現実的とされるチーム。
それでもマティッチが試合前のウォーミングアップで負傷し、
セスク・ファブレガスが急遽先発など万全な状態ではなかった。
またアザールも過密日程を考慮し休養した。
敵地ながらもチェルシーが主導権を握り、
サンダーランドは自陣深くでブロックを作り、DF陣が最後まで体を張った。
ホームのサンダーランドもFWデフォーを中心に少ないチャンスを作るも、
終始ゲームのリズムを作ったのはチェルシーだった。
しかし、アザール欠場の影響もあるせいかフィニッシュの形を作れず、
苦し紛れのミドルが散発する難しい状況に。
攻撃の手段を捨ててまで自陣ゴール前を固めるサンダーランドだったが、
40分にショートカウンターからセスクが先制。
セスクの今季リーグ戦初ゴールで先制したチェルシーが最後までリードを守り、
敵地でしっかりと勝ち点3を奪取。
勝ち点を40ポイントに乗せ、単独首位の座をしっかりとキープした。
対するサンダーランドは勝ち点11で最下位のまま。
モイーズ監督の退任も現実的になりつつあり、
昨季のような奇跡の残留は厳しそうだ。
○vs クリスタル・パレス
___2016.12.17 Selhurst Park
霧が立ち込めるロンドン・ダービー。
ライバル勢が勝ち点を取りこぼす中勝利を重ねたチェルシーは
敵地で今季苦しい状況のパレスと対戦。
キャバイエ、ベンテケ、ザハ、タウンゼント…
錚々たる実力者が名を連ねるパレスだが今季は苦戦続きで降格圏を彷徨う。
この試合もチェルシーの圧倒的優位が予想されたが、
いざ試合が始まればチャンスを作っていったのはホームのパレス。
キャバイエが中盤の底でビルドアップを担当すれば、
ベンテケが敵陣深くでボールキープしチャンスへと繋ぐ。
シンプルながらも各選手が役割を担う戦術は大いに効果的で、
チェルシーに対して勝利を挙げるべく戦う姿勢を示した。
お互いチャンスを作るもスコアは動かず膠着しつつある中、
今季こういった状況下で打開してきたのがエースだ。
43分、アスピリクエタの精確なアーリークロスをD.コスタが合わせ先制。
ほんの一瞬の隙を突き先制したチェルシーはその後も盤石な試合運びを見せ、
堅固な5+4のブロックラインでパレスを封殺。
ベンテケにロングボールや楔が打ち込まれれば躊躇いなく3CBが強襲し、
狙いどころとばかりに容赦ないタックルを浴びせ続けた。
過密日程でも巧みにリズムをコントロールし、
相手が息切れを見せればショートカウンターで急襲。
効率的かつ情熱的なフットボールが今のチェルシーの強みであり、
またその点が遺憾なく発揮されたのがこの試合だった。
コンテはこの日程を振り返り、
「我々は素晴らしいクオリティを見せ、チームは素晴らしい結果を出している。
プレミアリーグを11試合連続で勝利をする事は非常に困難な事だと思うし、
次のボーンマス戦も決して簡単な試合ではないはずだ。
勿論、その後のストーク戦もね。」とコメント。
年末年始にかけての休暇期間がないプレミアリーグ。
1月には冬のマーケットが開かれ多くの移籍報道が流れるだろうが、
もし今のシステムに合う選手を連れてくる事が出来れば首位は更に盤石。
素晴らしいシーズンが約束されるはずだ。
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Matthew |