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激突、ホワイト・ハート・レーン

レスター 1

48′ ムサ

トッテナム 1

44′ ヤンセン


昨季終盤まで優勝争いを演じたレスターとトッテナム。

今季は前者が低迷に陥り、対してスパーズは

悔しさを胸に奮闘、リーグ戦9試合で無敗をキープしている。

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今季不調に陥っているレスターだが、前節パレス戦で

岡崎が先発メンバーに復帰、快勝を果たした。

結果以上に好印象だったのが、この試合でレスターは

昨季のような「らしさ」を取り戻せたこと。

チーム全員で守備をし、ハードワークをベースにした

泥臭いフットボールに立ち返る事が出来たのだ。

そして昨季優勝を争ったスパーズ相手にどこまで出来るか、

レスターにとってもこの試合は重要な意味を持っていた。

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試合前には戦争での戦没者を弔う黙祷が捧げられ、

スタジアム、とりわけピッチ上の選手には緊張感が走った。

試合が開始してすぐ、両者は互いのプレースタイルを色濃く示す。

レスターは重心を下げ、相手の攻撃を受け止めつつも

局面でのスピードとパワーで勝負に出るスタイルを。

トッテナムは精度と速さを備えたパスワークで相手を揺さぶり、

ボールを失えば躊躇なくハイプレスを敢行する、

攻守ともに高いインテンシティーをベースに試合を戦った。

岡崎が先発した事で、レスターは守備時、

2ボランチ+岡崎の形で相手の中盤と戦う事が出来た。

運動量をフルに活かし、相手をフリーでプレーさせない岡崎の献身は

この試合でも存分に発揮される。

ドリンクウォーターとキングは岡崎のお蔭でよりコンパクトに

お互いの距離を保つ事が出来、ボールを奪取した後も前を向いてプレーできた。

攻撃時にはリンクマンとしても存在感を示す岡崎の貢献は、

試合を観た人間なら誰もが認める程の出来だったはずだ。

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とはいえ、スパーズはそれほど簡単な相手ではない。

ハリー・ケインを負傷で欠いているとはいえ、

中盤を運動量とインテンシティーで支配するトッテナムは脅威で、

実際にレスターは決定的なチャンスを与え続けてしまう。

デレ・アリ、デンベレ、ワニャマらが織り成すトライングルは

球際に強く、また果敢にドリブルとシュートにチャレンジする。

岡崎がいたとはいえ、彼ら3人を効果的に抑える事は難しかった。

ヤンセンは幾度となく中央で体を張りポストプレー、

中央でゲームを作ればウォーカー、ローズの両SBが

爆発的なランでサイドを突破していくなど、スパーズの完成度は高かった。

ズルズルとレスターのブロックは下げられ、

そのブロックの手前から正確なミドルが撃ち込まれる。

GKシュマイケルが的確な判断でディフレクトしていくものの、

前半の主導権は完全にスパーズにあった。

昨季の悔しさを忘れてはいなかったからこそ、

「絶対に勝つ」という姿勢が立ち上がりから感じ取れた。

レスターはカウンターから、トッテナムはポゼッションから

チャンスを作るもお互い決定機を外し、

スコアが動かないまま時間が過ぎていった。

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シュートを放つも得点は奪えず、このまま後半かと思われた矢先。

この日幾度となくポストプレーからチャンスを作ったヤンセンが

エリア内でCBモーガンに引き倒されPK。

これをヤンセン自身が豪快に中央へ蹴り込み先制。

ヤンセンはこれがリーグ戦初ゴールとなり、歓喜の雄叫びを上げた。

スパーズからすれば、内容とスコアで勝ったまま後半を迎える、

ほぼ理想的な形となった。

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リードされた状態で後半に臨んだレスター。

しかし、この日のレスターはそれでも自身の姿を失わなかった。

”よりコンパクトに、よりアグレッシブに__。”

スパーズの流動的な攻撃を前に選手が引き出され、

その空いたスペースを活用された前半戦。

ラニエリはより選手の距離を短く、ソリッドに戦いを変えた。

そしてその策は、後半開始直後、同点へと繋がった。

48分、こぼれ球に反応したワニャマに対し岡崎が背後から猛烈なプレス。

それを受けたワニャマはヘディングでプレスを躱そうとするもパスミス、

ワニャマがボールを送った先は、レスターのエース、ヴァーディだった。

躊躇なくゴールへフルスプリントでボールを運ぶヴァーディに対し、

スパーズのDFは懸命にシュートブロックに行ったものの、

ヴァーディは逆サイドから猛然とエリアへ走り込んできたムサを見逃さず、

冷静にラストパス。

持ち前のスピードを活かしたムサが、2試合連続となるゴールを奪って見せた。

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同点となる事で、試合はますますヒートアップ。

スパーズは更に攻勢を強め、これまで以上にミドルを打ち込み、

レスターは耐える時間が続く。

しかしレスターは慌てず、各選手は冷静だった。

一対一と球際で各選手が役割を果たし、ソリッドなブロックを作ったのだ。

エネルギーを取り戻したレスターはカウンターを中心にチャンスを作り、

スパーズは創造性を活かして襲い掛かる。

スパーズはクロスバーやポスト直撃弾を放てば、

レスターが局面で爆発力を示し一気にスパーズゴールへ迫る。

非常に見応えのある応酬が続いたまま試合は終わり、

1-1のドローで試合は終了した。

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確かに結果は勝利ではなく、引き分けだ。

しかしレスターからすれば、大きな自信となったはずだ。

あのシティですら完敗したスパーズ相手に、

昨季のような”らしさ”を取り戻した上で負けなかった。

内容で圧倒されても、泥臭く勝ち点を拾っていくレスターこそが

昨季の快進撃の原動力で、原点だったのだ。

また今季苦しい状況が続いていた中盤センター、

ドリンクウォーターの相棒もキングでひとまず目途が立った。

期待の新戦力がメンディが負傷で長期離脱をされている中、

先発に抜擢されたアマーティは安定感に欠け、低迷の一因だった。

しかしそんな状況でレスターに落ち着きを取り戻させたのが

チーム最古参の10番キングであり、この試合先発した彼は

90分を通して中央エリアのバランスとセカンドボールで存在感を発揮。

粘り強く、躱されても食らいつく姿勢がレスターを前へと進ませた。

 

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スパーズは無配をキープしたものの、

勝ち点ではシティ、アーセナル、リヴァプールに離された。

レスターは格上相手の連戦の中でかつての強みを取り戻し、

これからは下位との試合も多くなってくる。

調子と結果を取り戻しつつあるレスターは未だエネルギーがあり、

ヴァーディがまたあの得点感覚を取り戻せば、

上位進出も狙えるはずだ。

シーズンも約1/4が終わったが、益々楽しみが増えてきた。

この記事を書いた人

Matthew Matthew

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