昨季のアザールは、消極的だった。
14-15シーズンを通して見せた、
対面の相手に果敢にチャレンジするドリブル、
鮮烈なカットインからのチャンスメイク、
華麗なフィニッシュはほとんど見る事ができなかった。
来季は彼が輝けるだろうか?
答えは、”イエス”だ。
昨季の彼には14-15シーズンに見せたような、
「ギラギラさ」が感じ取れなかった。
リーグMVPに輝いた14-15では、
ボールを持てばチャレンジし、
数的不利でも間を縫ってチャンスを作り続けた。
結果相手はファウルを犯し、
さらなるチャンスの創出へと買っていた。
だが昨季のアザールは消極的で、
相手との接触を恐れるようにセーフティなプレーが目立った。
しかし、来季は違うはずだ。
昨季終盤、レスター優勝を決定づけたトッテナム戦。
そこには本来の彼がいた。
中盤で2人にマークされながら、
巧みなタッチとボディフェイントで抜け出すと、
バイタルエリアでD.コスタとの連携から美しい、鮮烈な同点弾を決めた。
彼らしいプレーから、彼らしいフィニッシュが生まれたのだ。
あのプレーを彼自身覚えているだろうし、
彼のプレーを取り戻す重要な場面になったと思う。
加えて、アザールはEURO2016でも悔しい思いをした。
組み合わせに恵まれ、ファイナリストも夢ではなかった。
しかし若いベルギーは試合の主導権を握りながらも敗退。
チームのエースと目された大会だっただけに、
感じ取った責任は決して小さいものではないだろう。
エデンは多くの悔しさを秘めている。
プレシーズン最初の試合で2ゴールを決めたように、
並々ならぬ意思を以てシーズンに臨んでいる。
彼の物語はまだ終わっていないし、
彼の今の姿を見れば、誰もが来季を待ち遠しく思うはずだ。
![]() |
Matthew |